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彼氏彼女の同棲で発生する「家事負担バランス問題」を改善するには?
当連載『恋愛コンサル男子』も早いもので連載50回を超え、今回が51回目の記事となります。【messy】開設当初より1年ほど原稿を書かせていただいておりますけれど「ヤバい……今週書くネタが見つからない!」と凪のような瞬間がやってきて、苦しみながら書くこともございました。この51回目の記事もちょうど、凪タイムなのです……! 「これならネタになるかな〜」と目星をつけて読みはじめた『an・an』5月28日号(マガジンハウス)「漫画で復活! 好きな男、抱かれたい男」特集のあまりの内容のなさに「ヤバい、これ、空振りだわ〜……」と白目を向きながら、パソコンのキーを叩いています。

言うなれば、漫画好きの方々がファミレスで「漫画のキャラが現実にいたら、誰と付き合いたい〜?」「え〜、悩む〜!」などとキャッキャしている様子を、わざわざ読まされた感じ。読後に訪れた空虚さは「こんなのTwitter、あるいはアメブロにでも書いてろよ!」という呪詛の言葉を生みました。昨年秋にリニューアルして以降の『an・an』は、あまりにライトで雑誌としての機能を果たしていない特集が増えている気がします。これのどこが「20代女性の好奇心に応えるウィークリーマガジン」なのか。編集者が好きなものを取り上げて、喜んでいるだけじゃないのか(あ、でも注目の女性漫画作家の仕事場を紹介している記事は、面白かったです)。

などと憤っているうちに、どんどん原稿が進んでいますけれどこんなことをアレコレ書いていても生産性皆無であるため、今回は特集から離れてコラム・コーナーに注目します。本号では、作家の山内マリコさんが「同棲中の食事の用意」について綴っていました。

会社員の彼氏と同棲中の山内さんは、自宅を仕事場としているので必然的に夕飯を作るのが「任務」となっているのだそう。しかし、彼女にとってはそれが現在の悩みのタネ。「まだ仕事が終わってないのに」、「別に養われているわけでもないのに」深夜帰宅する彼氏のために夕食を作ることにやるせなさを感じ「やっぱ同棲って男が楽するだけだな」と思ってしまうのだとか。

これは男の胸にチクリと刺さって痛い「言われたくない言葉」です。でも、きっとそう思っている女性は多い気がします。そしてこれは同棲カップルに限らず、共働き夫婦でも「あるある」な問題です。

「同じぐらい働いているのに、結局ワタシばっかり家事やってるよね!」と。しかし、これは単純に家事分担のバランスの問題ではありません。

カップルの双方が一人暮らしをしていた場合、同棲によって家賃や光熱費、食費などのコストを折半できるなどの経済的メリットが生まれます(家族と同居からの同棲スタートだと、まったく新しく生活コストが生まれますが)。また、掃除にしても、洗濯にしても、別々に住んでいるよりも一緒に住んだ方が合理的に処理できます(単純な例をあげれば、別々に住んでいたら掃除しなきゃいけないお風呂はふたつだけれど、同棲していればひとつになる)。金銭的でも時間的でも生活コストを下げるのに同棲は有効な手段のひとつだと思います。

しかしながら、折半/分担可能な生活コストのなかでも「食事」はひとつの鬼門なのです。仕事帰りにコンビニによってパスタサラダと氷結のレモンを購入し、深夜のバラエティ番組にニヤニヤしながら食べる……こんなふうに一人暮らし時代は食事をいい加減に済ませていた人でも、同棲を始めた途端「いい加減に済ませるのは良くない」、「折角だから作って食べたい」と頑張ってしまうのです。こうなると生活コストは折半どころか純増することになります。「家庭内の炊事は女性の仕事」という古くからの価値観の積み重ねにより、多くのカップルで食事担当は女性です。すると増えたコストを女性が丸抱えすることになる。「同棲は男が楽するだけ」という不満は、こうしたところに要因があると思います。

男性が食事を作る機会を増やせば、この問題は解決するでしょう。しかし、男性が料理をすると「男の料理を作りがち」問題が発生することも考えなくてはなりません。「男の料理」は、雑誌『dancyu』(プレジデント社)に載ってそうな、妙にこだわったレシピを参照し、一度しか使わない調味料を買い込んだり、ドイツ製の良い包丁を買って形から入ってみたり……と要するに、余計なコストがかかりがち。これを是正し、普通の家庭料理を作らせなければいけない。男にとって、キッチンがドヤ顔しながら包丁を持つ特別な場所ではなく、日常のひとつでなければいけません。

そのためには、まず男性に冷蔵庫の中身を把握させることからはじめましょう。冷蔵庫のどの食材から使う必要があるか、今ある食材でなにが作れるかが、なにが足りてないかが分からなければ、まともに買い物すらできません。

冷蔵庫の中身がわかっていない男性は「これは冷蔵庫に入ってないだろう」、「家にないだろう」という食材を選択し、こだわりレシピに走ってしまいがちになります。はっきり言って、包丁の使い方だとか、フライパンの振り方だとか、技術的な部分は後回しで良い。まずは冷蔵庫チェックです。速水もこみちさんは普通のご家庭にはなさそうな調味料や食材をやたら使いたがりますが、一般男性があれを真似すると多分女性はかなり迷惑でしょう。

キッチンに男性を配置できなければ、女性も思い切って「同棲しても料理は頑張らない」、「手を抜いても良いことにする」と決めてしまったほうが良いと思います。そうじゃないと家事の不平等感は減らないでしょう……などと偉そうに言っていますが、私も妻と一緒に暮らしはじめてから、どんどん食事を作らなくなってしまっており(一人暮らしのときは割としていましたが、得意なわけではありませんでした)、以上の文章は「なぜ、自分は料理ができなくなってしまったのか……?」という反省に基づくご提案でした。

ちなみに本号のコラム・コーナーでは漫画家の水城せとなさんも「彼氏と同棲するか迷っています」という相談に答えているのですが、彼女が「私は同棲反対派です」という立場から放つ回答にはモヤッとしました。

水城さんいわく、「結婚して一緒に生活を始めたら、なんだかんだありつつも一生添い遂げる夫婦でいられたかもしれないのに、同棲を始めちゃったせいで結局結婚まで至らずお別れする結果になってしまった…なんてケースは本当に勿体ないなあと思うのです」。

え!?同棲したおかげで不幸な結婚をせずにお別れできるケースもあるのでは?「なんだかんだありつつも一生添い遂げる夫婦」を全肯定しちゃって良いのか、という疑問も浮かびます。同棲で上手くいかないカップルが、結婚して上手くいくわけがないし、上手くいかないで一生添い遂げる夫婦って、夫婦という関係が牢獄の鎖に繋がれているような生き地獄感しかありませんよ……。

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